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コップに少しづつ 注がれていく水
溢れていく様を 呆然と見ることしかできず
噛まれて 噛みついて
痛みを覚えることで 成長できると知って
水に血液が混ざることを恐れるくらいなら
日々を 皹を 伴うくらいで良かった
瞳を腫らした君の 朱に染まる笑顔
夕焼けは神様の涙袋
二つ伸びる影が 一つ闇に溶けて
朝陽に許しを乞う
誰かが背負う荷物を 肩代りする資格
躊躇わず踏み込む勇気を 持ち合わせたなら
今日はなんだか 優しいねと
いつもとは違って 手ぶらな君の
ポケットに決心を忍ばせていることを知る前に
日々の 機微と 向き合えば良かった
プライドで縛った 泣けない僕の涙袋
夕焼けは綺麗で 悲しい
一つ伸びる影が 向こう岸に届いたら
コップの中身を飲み干す
寒くなる前に 帰ろう
冬はすぐそこまで来ている
もう待つ必要は無いだろう
待つくらいしかできなかったのだから
瞳を腫らした君の 朱に染まる笑顔
夕焼けは神様の涙袋
琴線に触れるほど 綺麗で 悲しく
満たされる僕のコップは やけに丈夫で
二つ伸びる影が 二つ闇に溶ける
朝陽はそれぞれの道を照らすだろう
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