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実験テーマ
鬼哭街
実験日時
2002年7月 総プレイ時間は6時間程度(推定)
実験の目的
「復讐に燃える主人公の、儚くも悲しい一つの願いと結末」について学ぶ
実験試料
メーカー
Nitro+
ジャンル
デジタルストーリーノベル
発売日
2002年3月29日
仕様等
CD1枚構成 
  
実験概要
舞台は近未来の上海。
21世紀初頭におけるサイバネティクス技術の 実用化により、肉体を機械化することで、
いとも容易に 超人的な体機能を身につけられるようになった。
そのため、テクノロジーの爛熟によって 退廃した犯罪都市では、
凶悪無双なサイボーグ達が跋扈していた。   

間違った未来、誰かが選択を誤った世界。
犯罪結社・青雲幇の牛耳る上海に、一人の男が舞い戻る。
彼の名は孔濤羅(コン・タオロー)。
かつては幇会の凶手(暗殺者)であり、   
生身のままにサイボーグと渡り合う「電磁発勁」の使い手である。

仲間の裏切りによって外地で死線をさまよった彼が、
一年の時を経て上海に戻ってみれば、すでに裏切り者たちは幇会の権力を掌握し、
そればかりか濤羅の最愛の妹までもが辱められ殺されていた。
怒りに身も心も焼き尽くされた濤羅は、その手に復讐の剣を握る。

仇は五人。

いずれ劣らぬ凶悪無比のサイボーグ武芸者たちを、
一人また一人と血祭りに上げながら、
孤高の剣鬼は魔都上海の夜闇を駆け抜ける

(パッケージ裏より)

実験結果
登場キャラ

孔濤羅[コン・タオロー]  
この物語の主人公。もと犯罪結社・青雲幇の暗殺者である。
唯一の肉親であり何よりも愛でていた妹である瑞麗[ルイリー]を惨殺されて、復讐の鬼となる。
人読んで「紫電掌」  

瑞麗[ルイリー] 
孔濤羅[コン・タオロー]の妹。兄に尊敬と憧れの念を抱く長い黒髪の似合う少女。
兄が暗殺者という生業であることを不安で心配に思う優しい性格。
しかし少々甘えん坊でもある。  

樟賈寶[ジャン・ジャボウ]   
用心棒から成り上がった青雲幇の幹部の一人。
サイボーグ化した豪腕と少林寺憲法を巧みに駆使する。
人読んで「金剛六臂」

朱笑嫣[チュウ・シャオヤン]
サイバー化した鍵爪を武器に拳法を駆使する武闘家。
女性ならではの残酷さで容赦なく切り刻む。
人読んで「羅刹太后」

呉榮成[ン・ウィンシン]
表向きはサイバネティクス部品メーカー「上海義肢公司」の社長だが、
裏では殺人プログラムを作り悪名を轟かせた電脳犯罪者。
人読んで「網絡蠱毒」

斌偉信[ビン・ワイソン]
暗記の腕は超一流の青雲幇・豪軍の副官。
サイバー化した腕の中に暗記が仕込んであり、
それを放つ時、敵はあっという間に肉片となるであろう。
人読んで「百綜手」

劉豪軍[リュウ・ホージュン]
脳以外の全身をサイボーグ化していると言われているが詳細は不明。
かつては孔濤羅[コン・タオロー]の同朋であり、
瑞麗[ルイリー]のフィアンセでもあった。
人読んで「鬼眼麗人」

 

システム 

まずこのゲームはデジタルノベルです。
画像と音楽付きの小説だと思ってください。一切選択肢はございません。
  
それを踏まえてシステムを説明しますと、まずセーブ数は恐らく無限に作れます。
メッセージスキップはSHIFTキーを使っての強制スキップと、文章を自動的に流してくれる自動送りモードがあります。
また、読み返し機能も一番最初の文章まで読み返すことが可能。オマケは音楽鑑賞とCG鑑賞です

 

CG  
デザインは前作「ヴェドゴニア」でお馴染みの中央東口氏と、Niθ氏。
人を選ぶ絵だとは思いますが、ダークでハードボイルドな雰囲気を巧く表現しています。

塗りのほうは問題なし。立ち絵、イベント絵、共に素晴らしいクオリティーです。
バトルシーンになると大迫力の画像がバンバン挿入されてくるので、
プレイヤーをシナリオに引き込むのに一役買っていますね。

 

サウンド  
制作は礒江俊道氏・大山曜氏・神保伸太郎氏の3方。
Nitro+のゲームは音楽も秀逸なのが定評ですが、今回もクオリティーは非常に高いです。

バトルシーンになるとロック調のハードな曲が絶妙のタイミングで入り、シリアスで悲しいシーンになればピアノを主体にした儚くも力強い旋律が流れます。
お気に入りは「Vow Of Sword」、「Supersonik Showdown」、EDテーマのボーカル曲「涙尽鈴音響」辺りですかね。
特にこのEDテーマ、流れるところが絶妙です。完全にゲームに酔ってしまいました(ぉ

音声がないんですが、あればもっと臨場感が出ると思いました。
素晴らしい小説なのですから、音声があったほうが感情移入度はさらに高くなったと思うんですけど(^^ゞ

 

シナリオ 
シナリオは前作のヴェドゴニア、ファントムを書かれた虚淵玄氏。
彼が言うにはこの作品は「サイバーパンク武侠片」らしいです。
本当にサイバーな世界観で、男の世界が描かれています。
ですからどうしても人を選ぶ内容なのは否めないかと(^^;
だけどハードボイルド好き、虚淵玄シナリオ好きの方なら、間違いなく没頭できるシナリオです。

復讐が根底にあるためか、内容的にはとても暗いです。
主人公は自分の身を省みず、ただ血で血を洗う凄惨な闘いを挑んで行きます。
それはただ妹のために、そして自分自身の心の決着のためなのです。

しかしそのストーリーを背景とした、プレイヤーをぐいぐい引き込む先の読めない展開、
そして文章の面白さは息をつく暇も無いほど素晴らしい出来です。
選択肢がないためか、シナリオは一本道なので恐らく一回プレイしたら最後、
エンディングを見ずにはいられなくなるでしょう。

ネックとしては、ストーリーを盛り上げるはずである世界観や武術などの説明が若干把握するのが難しいです。
活字慣れしているのであれば問題ない程度だとは思いますけど(^^;

親切だと思った点としては、上海を舞台にしているために読めない漢字がいっぱい出てくるのですが、その全てにフリガナがふってあります。
これでお子様も安心ね(マテ

 

Hシーン

ストーリーの流れ的には必要不可欠なのですが、どうも鬼畜、猟奇的Hシーンが多いです。
基本的にハードボイルドな世界観ですので、エロは求めない方が無難かと思われ。

 


検討と考察
Nitro+&虚淵玄氏のファンディスクです(ォィ
まぁ冗談抜きにして、どちらかに該当するなら迷わずやるべきでしょう。値段も4400円とお手ごろですし。

ストーリー、音楽、全てにおいてそのクオリティーは確かなものですので、ハードボイルドな世界観に抵抗を感じない方であれば是非プレイしていただきたい一本です。

個人的にはエンディングをもう少しハッピーな感じにして欲しかったです。
救われないエンディングってのはどうも胸にしこりが残るので…

結論
「復讐に燃える主人公の、儚くも悲しい一つの願いと結末」について学んだ。
って言うか読んだ(ぉ

評価 75点


参考文献
■Nitro+オフィシャルホームページ