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実験テーマ
Ever17 -the out of infinity- Premium Edition (PC版)
実験日時
2005年6月 総プレイ時間は40時間程度(推定)
実験の目的
「苛烈な水圧に晒された閉鎖空間で紡がれる"時間の物語"と第3視点の存在」について学ぶ
実験試料
メーカー
KID
ジャンル
サスペンス恋愛ADV
発売日
2003年5月16日
仕様等
CD-ROM 4枚構成

実験概要

西暦2017年5月1日――午後12時51分。

水深51mの海中に浮かぶ海洋テーマパーク:LeMU/レミュウ:
ここに、なんの前ぶれもなく7人の男女が閉じ込められた。

徐々に失われていく、食料、水、酸素。

深海に棲息する未知のウィルスの脅威。

さらに、苛烈な水圧にさらされたLeMUの隔壁は、
数日以内に崩壊するという。

分厚いガラスの向こう側は、濃紺の深い闇……。

この閉ざされた空間の中で、限られた時間の中で、
7人は脱出への道を探し続ける。

彼らは共に助け合い、励まし合い、
次々と起こる危機を乗り越えながら、次第に強い絆で結ばれていく。

それは友情であり、愛情であった。
だが、そんな想いを嘲笑うかのように、死のタイムリミットは刻々と迫る。

やがて浮かび上がってくる、この事件の全貌。
枝分かれする幾多の可能性の中で、それらは少しづつ解き明かされ、
ついには拡散していた事実を、ある1点へと向けて収束させていく。

生への渇望……死の恐怖。

想像を絶する極限状態の果てに待ち受ける結末とは、一体なんなのか?
そこで何を得るのか?

何を失っていくのか?その開かれた2つの「目」は、
最後に、何を視るというのか――――?





(メーカーサイトより)


実験結果
攻略キャラ

田中 優美清春香菜

LeMUのバイト係員。
"優美清春香菜"という名前は、彼女の父親がつけた。
理由は"田中"という姓があまりにもありふれている為、せめて名前だけは独特のものにしたかったから、とのこと。
友達の多くは彼女のことを"優"または"なっきゅ"と呼ぶ。
サバイバル的な知識とオカルト関係の知識が豊富。とにかくよくしゃべる。豪快。愉快。痛快。気後れしない性格。


小町 つぐみ

多くを語らない、謎に包まれた少女。
何のためにLeMUを訪れたのか、何を考えているのか……。
――彼女は何者なのか。
心を見透かす冷徹な瞳。他人を拒絶する言動。凍りついた心の扉は、容易に開くことはできない。
ただ、その先に微かに垣間見えたものは、ほとばしるような灼熱の怒りと、慄然とするほどの狂気だった。


茜ヶ崎 空

空はLeMUの専属スタッフとして働いている。
常に論理的で冷静で、感性や情によって動かされることはなく、
あらゆる現象を記憶し分析し、合理性のみを基準として行動する。


松永 沙羅

修学旅行的な学校行事でLeMUにやって来た。
鳩鳴館高校に通う沙羅は優の後輩にあたる。
優は沙羅のことを可愛がっており、沙羅もそんな先輩(なっきゅ先輩)のことだけは大変慕っているようだ。


八神 ココ

無邪気で、いつも幸せそうなココ。
そのぶっとびぶりは放送コードすれすれであり、彼女の言動は、聞く者、見る者の脳を揺らす……。
ココには、これと言った取り得は無い。意味も無くスプーンを曲げれることぐらいが唯一の自慢だ。
しかし、それ故に彼女は、まわりのみんなに愛されている。
憎めない、愛嬌のある少女。ココの最大の取り得は、そんなところにあるのかも知れない。


倉成 武

友人達とLeMUに遊びに来た大学生。
やがて彼は、友人とはぐれてしまい……
……この恐るべき事件に巻き込まれる。


少年

記憶喪失中の少年。
自分の名前も、住所も、生年月日も、もちろん年齢も覚えていない。
故に便宜上、"少年"と呼ばれる。
LeMUに、いつ、誰と、なぜ、どのようにしてやって来たのかもわからない。

 

システム

私はWindows版をプレイしたわけですが、
やはりインターフェースが他作品と比べて独特な感を受けました。
それでも作り自体は至極無難。安定していますし、痒い所に手が届きます。

セーブ数はクイックセーブやオートセーブを含め計75個。
なんとセーブ・ロード画面から、そのセーブした場面でのテキストログが読めます。
この仕様には正直感銘を受けました。他社様にも真似していただきたいところ。

メッセージスキップは既読・強制が選べますがスピードが致命的な遅さです。
シーン毎にショートカットできる機能があり、それでカバーできてると言えなくもないですが、
その機能を使用した場合、途中の選択肢等のフラグを考慮してないようなので微妙です。

恒例のオマケは音楽・CG鑑賞の他、エンディングリスト等も見れます。
また、これはWindows版だけでしょうがデスクトップアクセサリーもあります。

ゲームを起動する度にウィンドウの大きさ等を指定されるのは、如何なものかと思いましたが、
ほぼ満足いく内容だと思いました。

 

CG  原画:滝川 悠

男女問わず一般受けしそうなかわいらしい絵柄。目の大きさが特徴でしょうか。
シリアスからコミカルな表情まで、立ち絵・一枚絵共に幅広くカバーしています。
一枚絵になると稀に体のパースがおかしくなったりしますが、気にならないレベル。

背景は塗りが割と丁寧なのですが、簡素な印象を受けました。
と言うのも舞台がそういったところなので、仕方ないのかもしれません。
ただ、背景の数自体も少ないと思います。閉鎖された場所ですしね。

枚数は、オマケ壁紙を含め計114枚。
もう少し多くても良いとは思いますが、ストーリーの長さを考えても無難な数でしょう。

 

サウンド  製作:志倉千代丸/Takeshi Abo

ゲーム起動後、まずオープニングが流れるのですが、
これを見てプレイヤーは本編への期待や意識が高まってくるわけですよ。

そしてOP後にすかさず流れるナンバー「Karma」。これが超名曲。
ピアノの旋律が素晴らしい。タイトルだけでお腹いっぱいになったのは初めてです。
と言うわけで、BGMはシナリオを食うほどの目立つ楽曲は多くは無いものの、総じてレベルが高め。
強いて言えばコミカルに徹した曲が一曲も無いのが少し残念かなと思った程度。
シナリオの雰囲気に沿ったBGMをプレイヤーに提供してくれます。

BGMはボーカル入りのOPを含む計28曲。
お気に入りは「Karma」「LeMU〜遥かなるレムリア大陸〜」「Heilmittel」「Der Mond Das Meer.」辺りでしょうか。

 

シナリオ  

舞台は水深51mの深海に沈む近未来の海洋テーマパーク、LeMU。
そこで突如生じる事件に巻き込まれた結果、
凄まじい水圧に阻まれた閉鎖空間にて、男女7人の物語は進行します。

本作は主人公が複数いるという変わった形を取っています。
選択肢によりプレイヤーの視点が変わり、その所々で伏線が生じ、
1つのルートでは見えなかったことが、もう1つのルートで明らかになる…
こうして徐々に謎が解き明かされていく様が非常に面白く、
プレイ欲を高める点にも一役買っています。

ただ問題点も少々。
時代背景は近未来で、ジャンルで言えばSFなのですが、
通常の日常シーンではその欠片も見当たりません。
ただそのSF部分を持ち出してくる箇所が唐突なので、プレイヤー自身は戸惑うかも。
いきなり「RSD」とか言われてもはぁ?なわけですよ。
私自身はSF大好きなんでOKですが、普通の人はどうなんでしょうか…

また、タイムリミットが過ぎれば確実に「死」が訪れる閉鎖空間の中にも関わらず、
キャラクター達の緊張感の無さが少々目立ちました。
あと数日で死ぬって状況で缶けりなんて普通やらないよ!

それでも、各地でも既に散々騒がれている周知の事実ですが、
ラストの度肝を抜く展開は見事の一言です。是非体験していただきたい。
プレイしていると、必ずシナリオの不整合に気付くはずです。
その不整合すらも伏線だと知った時、鳥肌が立つほどの感動を覚えることでしょう。

まぁその肝心のラストに行くまで、ストーリーの起伏が少ないのがまた難点なのですけど…
結果的に途中でダレてしまう可能性がありますが、根気よくプレイして欲しいところです。

 

Hシーン

PSからの移植作なのでもちろんシーン自体は無いのですが、
その「行為」をしてる描写が一応あります。もちろんCGとかは無いですよ?
脳内で各自勝手に補完しましょう。

 


検討と考察
SF・サスペンス好きな方は是非手に取るべき一本。
幾つか難点も上げましたが、ラストの展開、それだけのためにプレイする価値はあります。

特にSFというジャンルはライターさんのエゴ等で、
プレイヤーが理解し難い方向に話が進んだりすることも多いのですが、
本作ほど納得のいく超展開ってのは、今までに無かったかもしれません。

他に個人的に好きなSFを上げるとしたら「Sense off」「CROSS†CHANNEL」を挙げますが、
どれも納得のいく終わり方では無かった、
言い換えるとハッピーエンドでは無かったので、尚更良く感じました。
(もちろん挙げた2作も素晴らしい作品ですけど)

と言うわけで、ハッピーエンド主義者の方にもお勧めします。

結論
「苛烈な水圧に晒された閉鎖空間で紡がれる"時間の物語"と第3視点の存在」について学んだ。
って言うかクリアーした。

評価 80点

参考文献
■infinity Series 公式サイト

■Blue Forestさんより(攻略)

■infinity研究室さん (考察/用語辞典等) ネタバレ含みますのでご注意