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実験テーマ
朱 ‐Aka‐
実験日時
2004年1月下旬 総プレイ時間は18時間程度(推定)
実験の目的
「"眷属"として生きる者達の切ない運命と、そこから見つける幸せ」について学ぶ
実験試料
メーカー
ねこねこソフト
ジャンル
ノベルADV
発売日
2003年6月13日
仕様等
DVD-ROM1枚構成 初回特典:オリジナルサントラ、ねこ缶、CD-ROM版 朱‐Aka‐

実験概要
舞台は今から1000年ほど昔。荒涼とした砂漠・ステップ地帯。
生在るもの全てを拒むような砂の世界の中、点在する街々で、
人々は小さな幸せと不幸せを日々かみ締めながら生きていた。

そんな世界の中、望む者に願いを叶え、幸せをもたらす存在がいた。
彼の名は「ルタ」。叶えるもの。
その存在を知る者は極僅か。
一部の領主、封土主と、ルタの意を代行する眷属とその守護者のみ。

眷属達は証となる朱色の石を身に着け、
ルタから授かった能力を代償とし、ルタからの命を義務としてその力を行使していた。

眷族の中にはルタからの命に真意を図りかねる者もいた。
やがてその中から、ルタの元へと旅立つ者も…


―――運命的な出会い・別れ、そして生と死。

朱色の石に関わる者達の、切ない物語―――

実験結果
攻略キャラ

このゲームは章別に分かれているので、それに沿って書きます。


■第1章

ヒロイン アラミス【Arrems】

ルタの眷属。
幼い頃に授かった特殊な力を有する。
控え目で内気な大人しい性格。
主人公のカダンとは兄妹のように育った。
その彼が、常に傍にいる事が唯一の心の支え。

主人公 カダン【Cadn】

アラミスを守護する者。自らの意志で守護者の道を選んだ。
性格は冷静沈着で、ヒロインを護る事が自分の存在価値だと思っている。

●一章ストーリー概要
ルタの眷属として、アラミスに与えられたのは記憶を消す力。
その行為を哀しく思うヒロインだが、
それが眷属としての義務だと諭す、守護者の主人公。
そしていつしか二人は、様々な人達との出会いによって、
その行為自身に疑問を持ち始めるのだが…


■第二章

ヒロイン チュチュ【Chu-Chu】

明るく元気な性格の持ち主。
ただ少々ドジな部分がある。ポンコツ。
訳あって幼馴染の主人公に連れられて旅しているが、
本人も詳しい理由は知らないらしい。

主人公 ターサ【Tlths】

盗賊。チュチュとは幼馴染の関係。
訳あって二人共に放浪の旅をしている。
おっちょこちょいなヒロインのことを、
時々、叱ったりからかったりするが、
基本的には面倒見のいい性格。

●二章ストーリー概要
街から街へと砂漠を旅する二人。
生きてゆく為に立ち寄る先々で盗みを働く盗賊だが、
明るい性格のチュチュのおかげで、それなりに幸せに暮らす毎日。
しかし、その為に安住の地を得ることは出来ず、
いつしか二人は静かに暮らせることを願うようになってきた。


■第三章

ヒロイン ファウ【Fou】

街唯一の薬師。皆に頼りにされている。
ふんわりしていて温和だが、こうと決めたら譲らない意志の強さも見せる。
何事も放っておけない性格から主人公を助け、その面倒を見ることになる。

主人公 ウェズ【Wazsub】

西方からの旅人。行き倒れた所を助けられ、以後ヒロインの世話になる。
寡黙で果断。口数は少ないが、言いたいことははっきり言う性格。

●三章ストーリー概要
旅の途中、砂漠で行き倒れた主人公のウェズ。
そんな彼を偶然助けたのは街に住む薬師の娘ファウだった。
ウェズは救われた返礼に彼女の仕事を手伝い、ファウもまた徐々に彼を受け入れてゆく。
そんな穏やかな日常の中で、彼はファウが身に帯びている、ある物に気付く。


■第四章

ヒロイン ルタ

非公開。


(メーカーサイトより)

システム 修正パッチあり(初回版のみ)

システム面は特に問題無しです。
軽快とは言い切れませんが、目立ったバグも見当たりませんでした。

セーブ数は60個。強制・既読スキップ、読み返し機能有り。
キーボード、マウスホイールにも対応しています。
恒例のオマケは音楽・CG・シーン鑑賞、それと笑いorえちぃオマケシナリオが4本(^^;

不満点は、BGM・音声のボリュームを細かく調整できないとことか。
読み返し機能で読めるテキスト量が極端に少ないところでしょうか。
読み返しで音声が再生できないところは大目に見てもいいんですけどね…。

メーカー2作目の「銀色」を踏襲しているためか、
ゲーム画面自体が映画の雰囲気、シネマサイズになっています。
雰囲気作りには功を奏しているのですが、如何せんテキストのフォントが小さいです。
少なくともウィンドウサイズでプレイするのは困難なのではないでしょうかね。

 

CG 秋乃武彦、歩鳥、神代舞、小田原箱根 

まず、オープニングがかなり良い出来です。堪能しましょう。

秋乃武彦氏キャラデザの、良くも悪くも相変わらずな"ねこねこソフト"キャラ。
個人的には大好きです。抵抗を感じる方もあまりいないのではないでしょうか。
ただ、この方の絵は「みずいろ」等で多用するギャグシーンとかより
「銀色」・「朱」等のシリアス中心なゲームの方が映えると私は思っています。

塗りの方は問題なし。かなりクオリティーは高いです。
背景が若干簡素な気がしましたが、舞台が砂漠だし仕方ないか(^^;
CG枚数は155枚。多い方だと思います。

立ち絵の種類も多くて、キャラが動く様は見てて楽しいのですが、
服装が砂漠移動用のローブに変わった時などに、少し違和感を覚えましたね。
1枚絵と立ち絵とのギャップは、
原画さんが多数いるにもかかわらず少なかったと思います。
納得いかないものもあるにはあるんですが…
(海で砂の城を作るシーンで、お前何処で城作ってんだよ!みたいな)

後は、やはりシネマサイズにしているためか、CGが小さいんですよ。
…と思ったらオマケでフルサイズのCG閲覧可!なんだそりゃ!(ノ゚Д゚)ノ

それと、シナリオの流れのためか、モノクロの画像も多用してます。
…と思ったらオマケでフルカラーのCG閲覧可!なんだそりゃ!ヽ(`Д´)ノ

演出のためのモノクロ画像はともかくとして…
フルサイズでCGを作ってるんでしたら、
何もそこまでシネマサイズにこだわらなくても、とは思いましたね。

 

サウンド feel、milktub、Ebi(SoundUnion)、zerverius、高瀬一矢(I've)、
       まにょっ(Little Wing)、細井聡司(hosplug)、水月陵プログラム/高橋直樹

このスタッフの豪華さには度肝を抜かれました。
少なくとも現エロゲで集められる最高の人員を導入したんではないでしょうか。

と言うわけで、音楽のクオリティーは最高レベル。
茫漠たる砂漠をイメージした曲からシリアスな場面まで、存分にその力を発揮してます。
何曲か曲調が似てしまっている感がありましたが、ほぼ文句なしですね。

曲数は36曲。その内5曲がボーカル入り。
I'veのボーカル曲が日常シーンで平然と使われちゃう辺りに、是非驚愕してください。
「銀色」・「みずいろ」プレイヤーさんにとっては、懐かしの曲が聞けたりもします。

お気に入りはBGMなら、
「ScarletU」「Hfaz」「灼けた日差し」「introduction」「石切」「朱-inst-」「そこに在るもの」
ボーカル曲なら「砂の城」「砂銀」辺りでしょうか。
どうでもいいですが、「闇夜」って曲が5/8拍子で…ニヤリとさせられましたね(ぉ

音声の方は、演技は確かに良いのですが…
シナリオがシリアスなのに声は萌えゲー系なので浮いてる感が否めません。
特にチュチュの音声が「みずいろ」の早坂日和と同じなので人によっては萎えるかも(^^;

それと、1章のアラミスは初回プレイの時のみ音声がありません。
再プレイすれば聞けるんですが、この仕様はどうなのかなーと思います。
テンポが良くなるには越したことが無いのですが、
プレイヤーへの配慮としてはちょっと間違ってるかなと。
ただでさえ一本道の長いシナリオですし、
再プレイする人ってそんなに多いんでしょうかね?(-_ー;)

 

シナリオ 片岡とも、東トナタ、高嶋栄二 

「概要」で前述したように、ルタとその眷属の切ない物語です。
ストーリーの核が見えてくるのは4章以降。それまでは前振りとして考えてください。

まず描写の仕方がかなり冗長ですね。ひたすら長いです。
シネマサイズのため、テキストも完全に2行表示なんですが、
それが逆に冗長さを手助けしてしまっている感があります。

それと、プレイヤーへの情報不足が目立ちました。
旅をする根本的な理由や、主人公・ヒロインの生い立ちや過去等、etc…
これでキャラの行動や考えに同意を求めろって言っても無理な話です。

「銀色」の場合、章別のストーリーごとに引き込まれるためそうは感じなかったんですが、
「朱」では1〜3章のキャラ・ストーリー全てが4章以降への繋ぎなので、
話がまったく見えてこず延々と旅する姿を見せつけられてかなりだれました。
設定や世界観は確かに興味深いんですが、それを活かしきれてないように感じます。

ただ、4章以降からは冗長とはあまり感じませんでした。
ラストの盛り上げ方も先が読める展開とは言え、面白かったと思います。
先が読めるのには理由があるのですが…ネタバレなんで控えておきます。
少なくとも、風呂敷を広げすぎて閉じ切れなかった感は否めませんね。

 

Hシーン

章ごとに、1キャラ1シーンのみです。ラストだけ2キャラになりますけど(^^;
テキスト量も描写も控えめな方です。必要性はあまり無いかと。
むしろ砂漠でヤルのって砂が入りそうで危ないなーとか不謹慎な考えを(略

 


検討と考察
シナリオを除いてコストパフォーマンスは高い。頑張りは評価したい作品。
とにかくボリュームは凄いです。満足度は人それぞれでしょうけど(^^;

既に知れ渡ってるのでもうネタバレしますが、「朱」は「銀色」の設定を一部用いています。
よって、「銀色」ユーザーは評価が分かれがちになりそうなところではあります。
「朱」に「銀色」のシナリオを重ねて感動するか、むしろ冷めてしまうか…
むしろ「銀色」未プレイの方が評価は高いかもしれません。
ちなみに私は冷めてしまったほうです(´・ω・`)
だって曲まで「銀色」なんだもん。感動や興醒めを通り越してむしろ笑えてきましたよ。

納得いかないのが、エンディングと予定調和の人の死。
「話を盛り上げる=人の死」と言う方程式が大嫌いな私にとっては、
ちょっとこのストーリーはいただけませんでしたね。特に3章辺り。
少なくとも理由の無い死は勘弁していただきたい。

エンディングもキャラの責任放棄としか思えませんし。
最後はプレイヤーに判断を委ねます…ってのと、
テーマを消化しきれないのでここで終わります。後の判断は任せた…ってのとは、
意味が全然違うんですよね。

最後にオマケシナリオですが、
メーカー3作目の「みずいろ」をやってないとまったく意味が分かりません。
相変わらずですが、前作を未プレイの人が置いてきぼりを食らってしまう配慮ってのはどうなんでしょう…
ファンを大事にしてるって言う点では評価したいんですけどね。

点数は60点…としたいところですが、音楽面とボリュームを考慮して65点で。
「銀色」未プレイの方はこの評価は当てにしないでくださいませm(-_-)m

結論
「"眷属"として生きる者達の切ない運命と、そこから見つける幸せ」について学んだ。
って言うかクリアーした。

評価 65点

参考文献
■ねこねこソフトオフィシャルホームページ

■Piece Of Key Heartさんより(攻略)